【遊戯王】新規入り堕天使について【デッキ紹介】
お久しぶりです。(3日ぶり)
前回の予告通り、今回は【堕天使】の紹介となります。
直近のパック(ROTD)で新規が複数追加されました。
2回分の制限改定やマスタールール変更の影響も大きく、以前紹介した構築から大幅に変化しています。
今回は、それらの状況の変化についても解説していきます。
※本記事は、以前紹介した内容を前提として作成している部分があります。
このままお読みいただいても結構ですが、堕天使について完全に初見の方はwikiや公式HPを、「概要は理解しているが具体的な構築は知らない」という方は以前の記事↓をご覧いただくと分かりやすいかもしれません。
【遊戯王】堕天使について【デッキ紹介】 - kuramaru128’s diary
メインデッキ
モンスター
堕天使ルシフェル
効果モンスター
星11/闇属性/天使族/攻3000/守3000
このカードは特殊召喚できない。
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの効果モンスターの数まで、手札・デッキから「堕天使」モンスターを特殊召喚する。
(2):自分フィールドに他の「堕天使」モンスターが存在する限り、
相手はこのカードを効果の対象にできない。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
フィールドの「堕天使」モンスターの数だけ、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。
自分はこの効果で墓地へ送った「堕天使」カードの数×500LP回復する。
LVP2の失楽の堕天使、ROTDの黎明+下級と、二度にわたってテコ入れをもらった堕天使の頭目。
そのキル性能・制圧性能の高さと、ハイリスクな事故率については以前紹介した通りですが、黎明の堕天使ルシフェル(後述)の登場により、「融合素材による全体除去」という新たな役割が与えられました。
除去・妨害性能は一段階上昇しており、このカード自体の価値も上がったと言えるでしょう。
もちろん、このカードを採用しないという選択肢もあり得ます←
とはいえ、以前のようにこのカードの有無によって構築全体が極端に左右されることは無くなったのは間違いありません。
堕天使イシュタム
効果モンスター
星10/闇属性/天使族/攻2500/守2900
自分は「堕天使イシュタム」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、
その(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札からこのカードと「堕天使」カード1枚を捨てて発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
(2):1000LPを払い、自分の墓地の「堕天使」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
その魔法・罠カードの効果を適用する。
その後、墓地のそのカードをデッキに戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。
こちらはほぼ変化無し。
どこにいても強く、相変わらず優秀なカードです。
(強いて言えば、悦楽の堕天使(後述)の登場により、若干アクセスしやすくなった程度でしょうか…)
堕天使スペルビア
効果モンスター
星8/闇属性/天使族/攻2900/守2400
(1):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した時、
「堕天使スペルビア」以外の
自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動できる。
その天使族モンスターを特殊召喚する。
堕天使古参勢の一人。
堕天使ネルガル(後述)という新しい相方を手に入れたことで、ランク8エクシーズが格段に組みやすくなり、以前のように無理をしてまで複数積む必要はなくなりました。
また、黎明の堕天使ルシフェルとのシナジーも非常に強く、自身の蘇生効果で融合素材を確保でき、融合後は黎明の効果で蘇生していくことで、さらに盤面を広げることができます。
堕天使ネルガル
効果モンスター
星8/闇属性/天使族/攻2700/守2500
自分は「堕天使ネルガル」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、
その(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の天使族モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(2):1000LPを払い、自分の墓地の「堕天使」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
その魔法・罠カードの効果を適用する。
その後、墓地のそのカードをデッキに戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。
ROTDの新規その1。
固有効果持ちで星8というステータスだけで採用する理由としては十分ですが、このカード自身は展開に関する効果を持っていません。
自身の召喚回数制限と合わせて事故のリスクが少なからずあるため、今回は1枚としていますが、ドローソースフル投入型なら3枚積みもあり得ると思います。
貫通付与効果も、悦楽の堕天使(後述)でユコバックを送りつけることがあるため、活用する機会は少なくないでしょう。
堕天使マスティマ
効果モンスター 星7/闇属性/天使族/攻2600/守2600 自分は「堕天使マスティマ」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、 その(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):手札からこのカード以外の「堕天使」カード2枚を捨てて発動できる。 このカードを手札から特殊召喚する。 (2):1000LPを払い、自分の墓地の「堕天使」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。 その魔法・罠カードの効果を適用する。 その後、墓地のそのカードをデッキに戻す。 この効果は相手ターンでも発動できる。
1枚を場に出すだけで手札が3枚減るという実質セルフハンデス。
性能的には明らかに採用圏外ですが、今回の構築では、
1.悦楽の堕天使からの展開に、異なるレベルの共通効果持ちが複数必要になる
2.星6〜9の堕天使で、唯一展開に関係する効果を持つ
等の理由で1枚だけ採用しています。
他の候補であるアムドゥシアスやテスカトリポカにも、それぞれ長所・短所があるため、プレイヤーのスタイルに合わせて選ぶのがいいと思います。
悦楽の堕天使
効果モンスター
星4/闇属性/天使族/攻1600/守 0
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
手札・デッキから「悦楽の堕天使」以外の、
レベルが異なる「堕天使」モンスター2体を選び、
その内の1体を相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、
もう1体を自分の手札に加える。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は天使族以外のモンスターの効果を発動できない。
ROTDの新規その2。
個人的には、堕天使の現カードプールでトップクラスにヤバい1枚だと思っています。(語彙力消失)
サーチと送りつけを同時に行うというかなりトリッキーなテキストですが、まず注目すべきは「コストが不要」という点です。
堕天使における有力なサーチャーは、
アムドゥシアス+ユコバック
トリックスター・ヒヨス(宣告者の神巫)→失楽
と、手札1枚消費が常だったため、手札を減らさずにパーツを探せるというだけでも革新的です。
ただ、このカードの最も重要な評価点としては、精神操作をメイン投入できる点だと思っています。
送りつけた堕天使の効果は無効にならないため、精神操作等で奪い返すことで、さらなる展開に繋げることができます。
これは、今まで単なる除去札でしかなかった精神操作が展開札の役割も兼ねることに他ならず、結果的にカードパワーが跳ね上がることになります。
もちろん、これらは複数枚のコンボが前提となりますが、ユコバック等適当な下級を投げつけることで、前述の通りサーチカードとしても運用できます。
追放や失楽でのサーチ等、このカードへのアクセスも充実しており、総じてテーマ内では比較的パワーの高い部類に入るため、今回の構築では軸として考えています。
(大前提として、送りつけによるディスアドやその後の効果制約等、他カテゴリのサーチャーに劣っているのは確かではありますが…)
堕天使ユコバック
効果モンスター
星3/闇属性/天使族/攻 700/守1000
「堕天使ユコバック」の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「堕天使」カード1枚を墓地へ送る。
デッキの魔法・罠にアクセスできる貴重な存在。
堕天使ネームや闇属性等、各種サポートに対応しているのも大きく、加えて悦楽の送りつけや黎明ルシフェルの融合召喚など、アシスタントとして比較的優秀な仕事ができます。
今回は余りやすい召喚権の消化も含めて3枚投入していますが、デッキから呼び出してくるのは難しくないため、必ずしも複数採用する必要はないでしょう。
増殖するG
いつものパワーカード…なのですが、最近は採用しない構築もちらほら…
特に堕天使は手札消費がシビアなデッキのため、先行では使い道のないこのカードをサイドに入れる、という理屈は分からなくもありませんが…
灰流うらら
後攻での妨害はもちろん、先行で増Gを弾くなど、なにかと仕事の多い1枚…
の、はずですが、最近は採用しない構築も(ry
魔法
堕天使の追放
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから「堕天使の追放」以外の「堕天使」カード1枚を手札に加える。
一家に一台サーチカード。
できれば6枚くらい積みたい←
堕天使におけるこのカードの重要度は以前解説した通りです。
一応、手札に精神操作系のカードがある場合、必要なパーツをサーチする前に悦楽を挟むことで、墓地のこのカードをすぐに再利用できます。
堕天使の戒壇
通常魔法
「堕天使の戒壇」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の「堕天使」モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する。
こちらも冗談抜きで6枚くらい積みたい←
以前の記事でも解説した通り、基本的にこのカードで堕天使を蘇生し、使用後のこのカードを墓地から再利用することでしかアドが取れないため、いかに速くこのカードにアクセスするかが勝敗に大きく関わってきます。
精神操作
通常魔法(準制限カード)
(1):相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースできない。
今回のキーカード。
除去札としての性能もさることながら、悦楽の効果で送りつけた堕天使を回収することで、実質蘇生カードに近い運用ができます。
先程の戒壇で解説したとおり、このデッキにおける蘇生の重要性は非常に高く、コントロール奪取で手数が増えることの恩恵は見た目以上です。
できれば5枚くらい積みたい(欲張り)
洗脳-ブレインコントロール
通常魔法
(1):800LPを払い、相手フィールドの通常召喚可能な
表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その表側表示モンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
5枚積もうとした結果←
基本的に、送りつける堕天使は全て対象範囲内なので、展開札としての運用には問題ありません。
一方、エラッタにより対象範囲が狭まったため、除去札としての信頼性は落ちますが、奪ったモンスターをアドバンス召喚のリリースにできるという精神操作にはないメリットもあったりします。
欠点としては、
1.対象の狭さ故に用途が展開寄りになってしまう
2.上記の理由から、悦楽との併用が前提となりやすい
3.ライフコスト800が意外と重い
などが挙げられるため、採用するにしても複数積む必要はありません。
(今回は他にまともなパーツが見つからなかったため、暫定的に3積みしています)
墓穴の指名者
言わずと知れた誘発メタ。
増Gやうららを弾けるだけでも価値は高く、加えて堕天使では対処しづらい墓地効果主体の相手にも睨みを利かせることができます。
ただ、最近では採用しない構築も(ry
(堕天使に誘発を踏み抜く余裕はないと思うのですが…)
死者蘇生
4枚目の戒壇。
以前解説した通り、スペルビアが攻撃表示で出てくるのが強いですね。
ハーピィの羽根帚
貴重な魔法・罠除去。
先行初手では全く役に立たないのが少し気になります。
罠
叛逆の堕天使
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「堕天使」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
自分の手札・フィールドから、
闇属性の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
その後、このカードを発動するために墓地へ送ったモンスターの攻撃力分だけ自分のLPを回復できる。
ROTDの新規その3。
専用の融合カード…といえば聞こえは良いですが、なぜか発動自体にコストを要求してきます。
このコストが致命的で、仮に素材3体の融合召喚を行おうとした場合、
このカード+コストの堕天使+3体の融合素材
と、合計5枚のカードを失うことになります。
黎明の全体破壊や蘇生によるリカバリーを加味してもリスクが高すぎるため、基本的にはこのカードを墓地に落としてから、各堕天使の共通効果で使用していくのが前提となります。
魅惑の堕天使
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「堕天使」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
相手フィールドの表側表示モンスター1体を選び、エンドフェイズまでコントロールを得る。
対象を取らない心変わりというパッと見インチキカード。
妨害用のカードとしての用途は以前の記事で解説した通りですが、悦楽の堕天使の登場により、イシュタムや失楽のコストで墓地に送ることで、即席の展開札としての運用も可能となりました。
展開札としての即効性では精神操作に一歩遅れるため、今回は1枚としていますが、前述の広い用途に加えて、堕天使の各種サポートに対応するため、複数積む選択肢も有ると思います。
背徳の堕天使
通常罠
「背徳の堕天使」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「堕天使」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
こちらは対象を取らないサンダー・ブレイク。
このカードの評価については以前の記事から変わっていませんが、メインデッキで魔法・罠に触れる貴重な手段なので2枚投入しています。
(特に昨今の環境は強い罠が多いので…)
その他の採用候補
(新規以外のテキストは割愛しています)
享楽の堕天使
効果モンスター
星4/闇属性/天使族/攻 0/守1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
天使族モンスター1体を表側表示でアドバンス召喚する。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、
フィールドの天使族モンスターの数×500ダウンする。
ROTDの新規その4。
フリーチェーンでのアドバンス召喚というトリッキーな効果を持ち、手数の増強やサクリファイス・エスケープ、相手ターンにルシフェルの召喚から展開、などの動きが狙えます…
が、活用するための条件が意外と多く、
このカード(自身の展開手段も含む)+アドバンス召喚のリリース+アドバンス召喚する堕天使
と、合計3枚のパーツが必要になります。
メインデッキにこれだけのギミックを詰め込むスペースが確保できなかったため、今回は見送りとなりました。
(相手の展開中にルシフェル→ユコバック→叛逆から全体破壊を叩きつけるのは楽しそうですね)
堕天使アムドゥシアス
堕天使テスカトリポカ
マスティマ以外の候補。
前者はユコバックと併用して追放のサーチ、後者は優秀なステータスと奇襲性の高い耐性付与と、それぞれ固有の強みがあるため、構築スタイルや環境に合わせて変えていくと面白いと思います。
大天使クリスティア
その圧倒的な制圧力に加え、新規の追加により堕天使自体が初動に入りやすくなったことで、このカードの取り回しもさらに向上しています。
しかし、(前回は詳しく解説しませんでしたが)このカードの欠点の一つである「自身のサーチ手段の少なさ」は何一つ改善しておらず、ドローソースで無理やり引きにいくのもリスクが高いため、今回はボツにしています。
(実は享楽と併用すると面白いのでは…?)
トリックスター・ヒヨス
トリックスター・ライトステージ
1枚から失楽にアクセスできる優秀な初動札。
メインのスペースを使わずに初動を確保できるため採用していましたが、
1.より優秀な悦楽の堕天使の登場
2.各種堕天使サポートに非対応
3.強みの1つであるライトステージの制限指定
などが影響した結果2軍落ち…
一応、その後の特殊召喚や効果発動に制約がかからなかったり、2体分のリンク素材になれたりと、このカードならではの強みも残っています。
神属の堕天使
堕天使のメインギミック内では貴重な回復手段であり、おまけに効果無効も付くため、そこそこ優秀なカードです。
しかし、回復手段として見ると適用までの手間が多く、妨害手段として見ると場にモンスターが残ってしまうため、枠の少なさもあり今回は不採用に。
現在、背徳を暫定で2枚にしているので、1枚入れ替えて見るのも面白いかもしれません。
死魂融合
墓地にルシフェルがいれば全体破壊も狙うことができるため、消費分のアドバンテージは十分得られるカードです。
今回見送ったのは、
1.自身のアクセス手段が皆無
2.メインの罠を増やすリスク
3.(このカードを含め)使用したリソースを再利用できない
などが理由ですが、奥の手として1枚仕込んでおくのも良いと思います。
ちなみに、(超個人的な理由ですが)罠を4枚にしているのは「初手に罠を5枚引く」という即死ケースを避けるためです。
他デッキのような汎用罠ならある程度の戦線維持は可能かもしれませんが、堕天使の罠は単体では役に立ちません。
そのため、初手5枚のうち4枠で罠を引いても、残り1枚に希望を託せるよう、現在の枚数にしています。
(エクゾディア理論を参考にするなら、もう1枚くらい足しても大丈夫かもしれません)
続いてエクストラ・サイドの紹介ですが、その前に…
ドローソース少なくない?
一応、こちらも個人的な理由はあります。
その前に、念のため各種ドローソースについておさらいしておきましょう。
堕天使に採用される一般的なドローソースは以下の通りです。
(成金ゴブリンやチキンレースなどの1枚ドローは除外してます)
それぞれに異なるメリット・デメリットがあるので、まとめて見ていきましょう。
メリット
1.必要なパーツや少量の汎用札でも引きにいける(全て)
2.コストを展開に利用できる(イシュタム、トレード、抹殺)
3.手札に余ったパーツを処分できる(イシュタム、トレード、誘惑、抹殺)
デメリット
1.コストにできるカードがないと、ドロソ自体が腐ってしまう(イシュタム、トレード、誘惑)
2.コストを再利用できない(誘惑、強貪)
3.うらら(イシュタム、トレード、強貪)
4.ドロソ自体は相手の展開への回答にならない(全て)
5.枠の消費(全て)
上記以外にもさまざまな意見があると思いますが、一般的にはこれらのメリット・デメリットを比較しながら取捨選択していくことになります。
その中で見落としがちなのが、4つ目・5つ目のデメリットです。
前述の通り、ドロソ自体は盤面への回答にはなりません。
相手の先行展開→詰みの流れを回避する試みとして手札誘発が挙げられますが、デッキのスペースを誘発に割いてしまうと、今度はドロソ側が噛み合わなくなるリスクが高くなります。
(これはサーチできるドロソの評価が高いことにも関係しています)
仮に誘発や返し札を全て抜き、残りの枠をドロソで埋めた場合、後攻時の勝ち筋は「相手の事故待ち」一択となってしまいます。
先行時の事故率等も含めると、死因を増やすだけの結果となりかねないため、ドロソを積むこと自体のリスクも考慮した結果、このような枚数になりました。
エクストラデッキ・サイドデッキについて
※昨今の情勢もあり、データが非常に少ないため、(特にサイドが)暫定的な構築になっています。
黎明の堕天使ルシフェル
融合・効果モンスター
星12/闇属性/天使族/攻4000/守4000
天使族・闇属性モンスター×3
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):「堕天使ルシフェル」を素材としてこのカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分フィールドの天使族モンスターは相手の効果の対象にならない。
(3):自分・相手のメインフェイズに1000LPを払って発動できる。
自分の手札・墓地から天使族モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する。
ROTDの新規その5。
対象に取られない攻守4000というステータスに加え、融合召喚時の全体破壊や毎ターン使える蘇生効果と、まさに切り札と呼ぶにふさわしいデザインとなっています。
先行初手で召喚し、そのままエンジンとするもよし、後攻でルシフェルのアドバンス召喚から盤面を吹き飛ばす(wiki参照)のもよし、召喚さえ通ってしまえば、どのタイミングでも活躍できるカードです。
また、自身は何度でも蘇生・帰還が可能であり、蘇生効果は対象を取らないため、
チェーン1:自身の蘇生効果
↓
チェーン2:堕天使罠(コスト黎明)
と組むことで、コストにした自身を直接蘇生することができます。
もちろん、使用しないという選択肢も十分あり得ます←
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2
(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、
その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの
レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。
エンドフェイズまで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。
融合先妥協案および超融合要員。
縛りの緩さ故に非常に出しやすく、星8のためエクシーズ素材にも活用できるため、無駄がありません。
また、相手の全体除去にチェーンして、叛逆の堕天使(ないし堕天使の共通効果)で召喚することで、破壊時の効果で相手を道連れにできます。
交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/闇属性/アンデット族/攻2600/守1000
レベル6モンスター×2体以上
元々の持ち主が相手となるモンスターをこのカードのX召喚の素材とする場合、
そのレベルを6として扱う。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
(2):1ターンに1度、フィールドのモンスターカードが、
効果で相手の墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊され相手の墓地へ送られた場合、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスター1体を自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。
アムドゥシアスが入っていた頃の名残←
精神操作や魅惑の堕天使等、コントロールを奪う機会は多いため、それらを素材にすることでエンド時の返却を避けるだけでなく、さらなる除去も狙えます。
ただし、コントロール奪取は悦楽からの展開に充てることも多く、このカードを出す機会は見た目ほど多くないため、適当なリンクモンスターに差し替えてもいいでしょう。
(ちなみに、ルールの関係上、エクシーズ・リンク・トークンは素材にできません)
No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー
宵星の機神ディンギルス
No.90 銀河眼の光子卿
ランク8シリーズ。
ネルガルとスペルビアの存在から出す機会は多く、特に、
・メインギミックで対処しづらい魔法を封じながら、低攻撃力の堕天使を攻撃から守れるタイタニック
単体で異常なスペックを持ち、黎明の弱点を補う破壊耐性を付与できるディンギルス
は積極的に出していきたいです。
転生炎獣アルミラージ
ユコバック+蘇生カードから無理矢理動く場合に使用します…
が、そんなケースは滅多にないため、割り切って別のカードを入れるのも手です←
失楽の堕天使
リンク・効果モンスター
リンク2/闇属性/天使族/攻1600
【リンクマーカー:左下/右下】
天使族モンスター2体
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分がモンスター2体のリリースを必要とする天使族モンスターのアドバンス召喚をする場合、
モンスター2体をリリースせずに自分の墓地からモンスター2体を除外してアドバンス召喚できる。
(2):手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「堕天使」モンスター1体を選び、手札に加えるか墓地へ送る。
(3):自分エンドフェイズに発動する。
自分はフィールドの天使族モンスターの数×500LP回復する。
もはやおなじみのサポートカード。
各種サポート効果もさることながら、リンク素材としても優秀で、特にサーチや墓地送りに対応し、このカードを蘇生できるスペルビアとはかなりの高相性です。
I:Pマスカレーナ
いつもの汎用リンク。
相手ターンにフリーチェーンでリンク召喚を行うため、悦楽の制約の影響を受けづらく、妨害の手数を増やすことができます。
特に、後述のトロイメア・グリフォンによる簡易ロックは、うまく決まると楽しいと思います(小並感)
トロイメア・フェニックス
トロイメア・ユニコーン
こちらも優秀な汎用リンク。
単純な除去としての強みはもちろん、フェニックスは精神操作や魅惑で奪ったモンスターの処理、ユニコーンはマスカレーナを経由しての妨害など、固有の活用法もあります。
トロイメア・グリフォン
リンク・効果モンスター
リンク4/光属性/悪魔族/攻2500
【リンクマーカー:上/左/右/下】
カード名が異なるモンスター2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、
手札を1枚捨て、自分の墓地の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分フィールドにセットする。
そのカードはこのターン発動できない。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、
さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドの特殊召喚されたモンスターはリンク状態でなければ効果を発動できない。
こちらは前述の2体と異なり、マスカレーナとのシナジーが全体の採用となっています。
マスカレーナを置いた上で黎明or戒壇(堕天使共通効果)を構え、相手ターンに悦楽の堕天使を蘇生します。
チェーン1:悦楽の堕天使
↓
チェーン2:I:Pマスカレーナ
とチェーンを組み、逆順処理でグリフォンをEXモンスターゾーンにリンク召喚してから、そのリンク先となる相手フィールドに堕天使を特殊召喚します。
相手はグリフォンのマーカーを利用出来なくなるため、効果発動のためにはグリフォンかリンク先の堕天使を処理する、または自力でリンク先を確保する必要があります。
もちろん、相手がリンクモンスターを採用していたり、効果を使用せずに高打点を用意してきたりと、突破自体は比較的容易ですが、妨害の選択肢として構えておいても損はないでしょう。
(一応、申し訳程度にマスカレーナの破壊耐性が付くので、足止め程度の期待はできます)
ヴァレルソード・ドラゴン
ワンキルの申し子()
ルシフェルや失楽、黎明の存在から出番は多く、堕天使の攻撃力と合わせて高いキル性能を発揮できます。
展開の都合上、リソースを残しにくいため、極力そのターン中に決着をつけましょう。
その他の候補
No.68 魔天牢サンダルフォン
もともと相性の良いカードではありませんでしたが、黎明の相手ターン蘇生との噛み合わせが絶望的に悪いため、やむなくボツに。
超弩級砲塔列車グスタフ・マックス
奪ったエルドリッチを預かっておくためのカード。
状況が限定的すぎるので不採用。
混沌の戦士カオス・ソルジャー
単体でのスペックは悪くないですが、枠の都合でボツになりました。
素材の縛りは比較的緩く、耐性付与も簡単なので、余裕があれば入れておきたいカードです。
アクセスコード・トーカー
優秀なフィニッシャー。
こちらも枠の確保が難しく、悦楽の制約との兼ね合いもあり、見送りとなりました。
単体でドラグーンに対抗できる戦力としては貴重なので、こちらも余裕があれば採用したいです。
サイドデッキ
堕天使ネルガル
トレード・イン
闇の誘惑
なんとなくデッキパーツ←
先行を取れる2戦目以降で、有効なメタが思いつかなかったので暫定で入れてみました。
来週には別のカードに変わってると思います←
ちなみに、闇の誘惑がメインから抜けたのは、制限改定によって枚数が減ったこと、そしてルール改定によって幻創龍ファンタズメイが使いづらくなったことが主な理由です。
原始生命態ニビル
安心と信頼のニビル←
大量展開に対する回答としての精度は依然高く、とくにこのデッキでは、高打点のトークンを魅惑の堕天使で奪い取り、そのままゲームエンドまで持っていくことも可能です。
以前はファンタズメイとセットで採用していましたが、ルール改定によりズメイ側のパフォーマンスが低下したため、応急措置としてこのカードを3積みしています。
ダイナレスラー・パンクラトプス
安心と信頼のパンクラ←
盤面に対する牽制力が非常に高く、相手の様子を見ながら後出しで魔法・罠に触ることができるのは優秀です。
ライトニング・ストーム
こちらも後攻用の除去札。
類似のカードに比べ、手札コストが要らず、後攻初手にすぐ使えて、複数の魔法・罠を剥がせるカードだったため採用しています。
超融合
安心と信頼の超融合←
相手の闇属性を問答無用で除去する動きはもちろん、悦楽で押し付けた堕天使を直接融合素材にしてしまう、といった運用も可能です。
戦術について
基本的な運用は以前のままですが、悦楽の堕天使の登場により、初動パターンが増えています。
今まではサーチカードやイシュタムのドロー効果で手札・墓地にパーツを揃え、イシュタムで捨てたカード(自身含む)を蘇生札で展開していく…
というのが一般的な流れでしたが、悦楽の堕天使がイシュタムを、強奪系のカードが蘇生札を兼ねるため、ヒヨス→失楽で手札を減らしながらパーツを集める必要がなくなりました。
(失楽の手札コストは墓地肥やしも兼ねていたため、優劣については一概には断言できませんが)
展開後の流れについても以前と変わらず、罠や共通効果で妨害しながらエクシーズ・リンクモンスターを中心に盤面を制圧していきます。
現状の課題について
喫緊の課題としては、やはり初動の事故率が挙げられます。
前回紹介した【バハムート・シャーク】をはじめ、現環境では手札1〜2枚から展開してくるデッキがほとんどで、それらのデッキは余ったリソースを罠や誘発等の妨害に回すことができます。
それに対し、堕天使は2〜3枚初動が基本であり、この能力差はアドバンテージ面での不利に、引いてはデュエル全体のゲームメイクに影響します。
初動の燃費を改善しないことには、この差を埋めることは難しいでしょう。
次点の課題としては、初手盤面の脆さです。
イシュタムの存在から、デッキ内のカードはある程度堕天使で固めるのが望ましいですが、堕天使のみで作れる上振れの盤面は、
黎明ルシフェルの対象耐性+罠によるフリーチェーン除去(+エクシーズorマスカレーナ)
となり、現代遊戯王にしては物足りなさを感じさせます。
ここにクリスティア等の強力なメタを加えることができれば、盤面自体は非常に強固なものになりますが、ただ加えただけでは初動の安定性が犠牲になります。
この辺りのバランス調整が難題であり、プレイヤーの手腕が問われるところではないでしょうか。(私には無理です←)
後書き
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
結局新規の発売から5日もかかってしまった…
今回この記事を書いたのも、以前上げた堕天使の紹介記事に若干需要があるようだったので、ご覧くださっている皆様の参考になればと思い、作成しました。
ただ、(今更で申し訳ないですが)私自身も新環境の堕天使については分かっていない部分が多く、さらに安定性・展開力を上げる方法について検討しているところです。
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次回の更新は未定です。
また1年後くらいになるかも←
FGOアーケードはいいぞ(唐突)